当院の最新新情報をまとめたコーナーです。
内痔核の治療は、手術療法が最終的かつ最善の治療法とされてきましたが、
2005年にALTA療法という画期的な治療法が承認されました。
【なんで痔核ができるの】
肛門周辺の粘膜の下には、血管が集まって肛門を閉じる働きをするクッションのような部分があります。肛門への負担が重なると、クッションを支える組織(支持組織)が引き伸ばされ、弛んでクッション部分が大きくなり、出血したり肛門の外に出たりするようになります。これが痔核の成因です。
痔核には、直腸側にできる内痔核と、肛門側にできる外痔核があります。
また、内痔核が大きくなって脱出するようになると肛門側の痔核、つまり外痔核と連続するようになり、内外痔核という状態になることもあります。
ALTA療法は直腸側肛門粘膜の弛みを取って内痔核を治すという治療法です。
【ALTA療法とは】
これまでの硬化療法は、内痔I度(排便時に出てこない)かⅡ度(排便時に出てくるが自然に戻る)の浅い内痔核や軽度の脱肛に対して行われ、5%フェノールアーモンド油などを痔核に注射し、表面を線維化させ固めてしまうものでした。1~2回の外来通院で済むことから、以前は頻回に行われていた方法ですが、数ヶ月で効果がなくなる場合もあり、根本的な治療法ではないためALTA療法が登場してからあまり行っていません。
痔核の根治術は現在でも結紮・切除手術が一般的ですが、やはり術後出血や創部痛がどうしても問題になるのと、数日間の入院期間が必要となります。
これに対しALTA療法(ジオン注)は、硫酸アルミニウムカリウム及びタンニン酸を有効成分としており、四段階にわけて注射をすることで、内痔核の脱出と排便時の出血を同時に消失させる効果があります。また、従来は手術による治療が行われていた重度(Ⅲ・Ⅳ度)の内痔核にも治療効果が認められています。手術に比べ、治療後の痛みや出血といった症状が少なく治療期間が短くて済むという利点があります。
ただし、その手技の特殊性から、ALTA療法が行える医師・施設が限られています。
(ALAT療法の行える施設は 内痔核療法研究会のホームページ を御覧下さい。)
当院では大腸肛門病学会指導医を持つ中崎と種村が2006年からこの資格を得てALTA療法を行っています。
当院でのALTA治療適応基準は、
痔核が気になる方は、御遠慮なく御相談下さい。

お問い合わせの多い内容をご紹介します。
1) ALTA療法には予約が必要ですか?
→ 予約にて行なっています。
ALTA療法は外痔核成分が主体の場合にはあまり効果が得られないことがあります。
また症状が痔核ではなく他の大腸疾患の可能性があるので、治療前に必ず一度診察が必要です。
2) 紹介状は必要でしょうか?
→ 必要はありません。
ただし現在通院されている病院があるのであれば、治療内容や経過・投薬内容等確認する
必要があります。担当の先生に、紹介状の作成をお願いして診察時持参していただけると、その後の治療計画が
スムースになります。
3) ALTA療法に要する時間はどのくらいかかりますか?
→ 治療に要する時間はおおよそ15分程度です。
4) 外来でもALTA療法を行えますか?
→ 外来でも行っていますが、十二分な肛門の弛緩が得られないときちんとした位置に注射が打てず、
期待した効果が得られません。
特に若い方で十分な肛門の弛緩を得るためには腰椎麻酔が必要となり、
この場合1~2泊の入院期間を要します。
5) ALTA療法の費用はいくらかかりますか?
→ 3割負担の方は、一泊二日で三万円程度となります。
6) ALTA療法後は日常生活に制限はありますか?
→ 侵襲が少ないとはいえ、一生使うお尻を手術しますので、おおよそ1週間程度はアルコールや刺激物、
長時間の座り作業等、肛門に負担をかけないような日常生活を送ることをお願いしています。
また治療後数日は自宅安静をすることをお勧めします。
7) ALTA療法後の通院は必要ですか?
→ 定期的な診察は必要となります。治療後1週間、1ヶ月、3ヶ月後、6ヶ月を目途に受診していただきます。
8)ALTA療法の副作用はありますか?
→ 副作用として報告されているものに 血圧低下、吐き気、肛門の違和感、排便困難、一過性にあらわれる発熱があります。
9)ALTA治療後に注意すべき点はありますか?
→ 痔核を固めて治すので、治療した部位が固くなっていることがあります。他の医療施設で直腸肛門の診察を
受けられる場合には、必ずALTA療法を受けたことをお伝えください。